ニワトリは表情がないので何を考えているかわからない。「三歩あるいたら忘れる」というニワトリを小馬鹿にした表現もある。3歩といったらゆっくり歩いても2秒くらいだから、ニワトリの時間の概念は前後合わせて4秒ということになる。いくらニワトリとは言っても、そこまで、狭い時空間に住んでいるわけではなさそうだ。
最近チラ見した『すごい物理学講義』という本に、アインシュタインの一般相対性理論が示しているのは、空間と時間が交換可能ということ、と書いてあった。光速が不変なら、時間は光速で何秒の「距離」と表すことができる。そうなると世の中に時間というものはなくなり、この世には自由に動き回ることができる空間だけがあるということになる。
やっぱりそうだったのか、と感動して、夕食を食べながら家族の前でそのことに関して一席ぶった。
「だとしたらドラえもんのタイムマシンはやっぱりないな」とゲンジロウが言った。
時間がないなら時間旅行は存在しない。空間旅行だけである。時間ごとにパラレルワールドがあるという設定が単なる空想で、今この瞬間しかこの世には存在し得ないのだ。
人間は過去から未来まで時間の幅(広い空間)をそこそこイメージできるため、ニワトリのことを馬鹿にしているが、その時間の概念もニワトリと比べて長いという程度で、実際にはそんなに遠い将来のことまで見通しているわけではない。
キングに後ろから飛びかかられて、頭に来て蹴飛ばすと、左の羽の付け根を痛めたようで逃げていった。それから二日間、キングはまったく鳴かず、私の姿を見ると逃げていった。少なくとも私にやられたということを48時間は覚えていたことになる。
服部家の鶏
「キング」 ♂ オスのニワトリ、まだナツより強い。
「チビ」 ♀ もはやエサを食べるだけの老鶏。
「プープ」 ♀ 春で産卵数アップ。
「よりめん」 ♀ 遠出がすきです。
服部家の人々
「ブンショウ」 ♂ 『アーバンサバイバル入門』立ち読みしてください。
「コユキ」 ♀ 『アーバンサバイバル入門』でもイラスト担当してます。
「ショウタロウ」♂ 次の受験生。
「ゲンジロウ」♂ スプラトゥーン部を楽しんでいます。
「シュウ」♀新中学生、陸上部を楽しんでいます。
「ナツ」♀ 乾燥鹿肉を齧っています。
「ヤマト」♀常に抜け出すのを狙っています。