狩猟採集のリーサルウェポンを自作して楽しむ 網を編む

Np29 11

こちらの記事でフィーチャーした投網をはじめ、釣りあげた魚をすくうタモ網や、水中に設置して仕掛けるタイプの多種多様な網など、水辺のフィールドで効果的な最強漁具が網である。釣具店やオンラインストアでも当然、網の類は手に入るのだが、よく見れば網の基本構造はたいてい決まっているのだ。それならば編んでみようというわけで、本誌釣り担当・横塚が網の自作に挑戦した。

文/横塚鴻一

糸があれば網は作れる

 水の中に落とした魚を素手で獲るのはなかなか難しい。そんな時、ふと、人間は糸やハリが無かった原始時代、どうやって魚を獲っていたのかな……と思うことがある。

 最初はやっぱり素手で獲っていたのだろうと思うけど、これは効率が悪い。獲れないわけではないけれど、獲れる確率は限りなくゼロに近い。で、徐々に道具を使うようになったのだと思う。最初に手にした道具は、棒か、石……。これを魚が隠れている石にたたきつけると、魚が気絶するのでそれを拾う。これはシステムが単純なので、道具の始まりはたぶんこれだろう。それでも、元気な魚を素手で獲るよりは“人間的な”言い換えれば知的な営為になる。しかし、いずれにしても、そこから一気に“釣り”というわけにはいかない。釣りにはいろいろと小道具が必要で、システムが難しすぎる。釣りができるようになったのは、ホモルーデンスになってからだ……と、釣り好きの僕としては思いたい。