とりあえず食べられる!? 野生食材12選

Main

事実、野生には食用可能な動植物がたくさんある?

これまで様々な野生の動植物を食べてきたカメ五郎。動植物に造詣が深いカメ五郎でも、初めて食べたものとなると本当に旨い食材にありつけるのは稀で、口に合わなくてどうしても飲み込めなかったり、身体に異変が現れたりすることは少なくないのだという。カメ五郎にこれまでの自給自足野営でギリギリ食べられた(!?)動植物を聞いてみた。

サバイバル愛好家 カメ五郎

「毒が入っていたり、飲み込めなかったり、どうしても食べられない動植物もあります。ここではその1歩手前で、なんとか食べられて私の体には影響が無かった(少なかった)ものを紹介します。ここに載っている動植物は、あくまで私の体に影響がなかっただけで実践は推奨できませんので、自己責任でお願いします。」

アオキ

山地や林内に自生するアオキ科の常緑低木。春に伸びる新芽を食べることが出来るが、とても青臭くて苦みが強い。下茹でを行ってから冷水に半日ほど晒せば、多少苦味や青臭さが解消される。晩秋から春にかけて結実する赤い実も食べることができる。完熟していても青臭さが少し残るが、ほんのりとリンゴのような甘みがする。雌雄異株のため、実をつけない株も存在する。

カブトムシ(成虫)

虫食でよくコガネムシ系統の幼虫を例にあげられることが多いが、成虫も食べることができる。硬い外骨格に覆われているため、焼いた後に中の筋肉などを取り出して食べる。身の食感はカニやシーチキンのような感じでおいしいが、腐葉土の臭いがするので臭い消しの工夫が少し必要になる。クワガタムシの成虫なども同様に食べられるが、体格が小さいので可食部が少ない。

オオゴムタケ

夏から秋にかけて広葉樹の倒木などに発生するキノコ。表面は黒くゴムのような質感をしているが、中は半透明のゼラチン質になっている。食べる際は表面をナイフなどで切り取って、ゼラチン質の中身だけを茹でて下処理をする。寒天やこんにゃくのような食感をしているが、味は無味なので、味噌やら黒蜜やらをかけて食感を楽しむのが良いかもしれない。

樹液酵母

木の樹液に含まれる糖分が酵母菌によって発酵し、表面にアカカビの仲間が繁殖してできたオレンジ色のゼリーのような塊。酵母が発酵したものなので、これを使ってパンを焼いたり酒を造ったりもできる。リスやネズミなどといった小動物は好んで食べることが多いが、味自体はほんのりと木の香りがする程度で無味。毒性のあるアカカビの仲間が付着していることがあるので注意が必要。

カタツムリ

陸生巻貝の総称。湿り気のある林内や原野に生息する。食べる際には広東充血線虫などの寄生虫が体内にいる恐れがあるため、20分くらい長時間の下茹でを行う。味や食感は柔らかいツブガイのようでとても美味しいが、出汁は出ないのでスープにする際には注意。また、生息環境によってはアジサイなどの有毒植物を食べている恐れもあるため注意が必要である。

トビズムカデ

日本に生息するムカデの仲間の中で最大級の大きさに成長する節足動物。頭部に毒針を持っており、刺されると最悪の場合アナフィラキシーショックを引き起こす危険があるため、ナイフなどで落として捕まえる。食べる際には炒めたり、油で揚げたりして食べると良いかもしれない。生のままでは表面がビニールのような食感がして、しょっぱいようなすっぱいような味がして不快。

ナンバンギセル

ススキなどのイネ科の根元に寄生して、栄養を横取りする寄生植物。乾燥してお茶にして飲んだり、花が咲く前の個体は下茹でしておひたしや汁の実などにしたりする。植物ではあるが味や香りは湯通ししたシメジに近い。

ホオノキ

全国の山林に自生しているモクレン科の落葉高木。香りも良く、殺菌作用が高いため食材を包んで腐食防止に使われている。また、樹皮や種子は煎じて生薬として使われてきた。殺菌用途として使うだけでなく、初夏に開花する花びらを炒めて食用にすることができる。味や歯ざわりは良く、少しミョウガのような香りがする。個体や採取時期によっては香りが弱かったり、苦味があったりする場合もある。

ヌルデ

山地から原野まで広域に分布するウルシ科の落葉高木。枝を傷つけると白い乳液が出てきて、皮膚の弱い人などはかぶれる恐れがある。春先の新芽をそのまま天ぷらにして食べるか、下茹でして冷水に晒してから食べる。味は少し酸味があるタラノメに似ている。秋に表面に白い粉を噴いたような赤い実を付ける。この表面の粉はリンゴ酸カルシウムと呼ばれる物質で、口に入れるとしょっぱく感じるのでシオノキという別名を持っている。

ムサシアブミ(テンナンショウ属)

湿り気のある林内や原野に生育。シュウ酸カルシウムの針状結晶を多く含んでいるため、齧ると口の中がただれてしまう。また、サポニンやコイニンなどの毒性も含まれているため、呼吸困難や心臓麻痺を起こして死亡する恐れもある。芋状の根茎の皮を剥いて数日間ほど流水に晒してから下茹でを行う。これを数回繰り返してから潰してもち状にして団子にする。なるべく噛まずに早めに飲み込まないと口の中がただれてしまうので注意。本種を含め、テンナンショウ属の植物は食べないのが懸命。

ヒトリシズカ(左)・フタリシズカ(右)

どちらも半日陰の山地や林内に自生している。葉の表面に光沢がある新芽を下茹でしてから冷水に晒して、おひたしや汁の実にする。また、採取した新芽を乾燥させてから煎じてお茶にしても良い。ヒトリシズカのほうが癖が少なく、多少成長した個体でも柔らかくて美味しい。フタリシズカは成長した個体は筋張った食感になってしまう。

ヤマフジ

低山地や平地の林に自生するマメ科のつる性植物。秋に付ける豆を炒って食べることが出来る他、春に出てくる新芽や花、根も食べることができる。新芽は灰汁が非常に強いので、木灰や重曹などと共に茹でた後に、冷水に2日ほど晒してからでないと食べられたものじゃない。根は先端の柔らかいところを利用する。こちらも新芽ほどではないが、灰汁が強い。花は軽く湯掻いてから三杯酢や和え物にして食べる。