アウトドアテーブルの匠が教える 手作りの極意

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HAND MADE TABLE

自然の中での時間の過ごし方はいろいろあるが山や海に落ちているモノで何かを作る、なんてどうだろうか。アウトドアテーブルの匠に、楽しい時間の過ごし方を教わった。

Edit/Tomotaka Yamazaki Photo/Tatsuhisa Yogi
Special Thanks/Ciel Bleu
http://www.cielbleu-at.cohttps://cielbleu.jp/

CREATORS

Ciel Blue
茨木カズキさん、ミカさん

“アウトドアでもインドアでも使える”をコンセプトに、木の柔らかい風合いを活かし、機能性と美しいデザインを持ったテーブル作りをしているシエルブルーの茨木さんご夫婦。

優しくアートな風合いが魅力の流木でDIYをする

 優しい風合いの木製アウトドアテーブルをリリースしているブランド「シエルブルー」。その代表である茨木カズキさんと、夏の海辺に出かけてみた。

「台風が去った後などは、海岸にいろいろなモノが流れ着きます。ゴミがほとんどなんですが、中には形のいい流木を見つけることができるんですよ。」

 流木とは、海辺や川岸、枯れ沢などで見つけることができる樹木の一部だが、何でもいいというわけではない。

「生木は柔らかいし水分も多いので、工作もしにくいんです。まず見た目で樹皮が剥がれており、中が完全に乾燥しているものが“流木”と言えるでしょう」と茨木さん。

 砂浜や磯、崖下を茨木さんとビーチコーミングして歩く。テーブルを作るには、土台になる形状の流木と、天板に使える平らな板を見つけなければならない。こうしたモノと出会うことは偶然であり、偶然からおもしろいテーブルができると茨木さんは言う。

 風合いのいい流木をいくつか拾い、大きなものはノコギリで適度に切って持ち帰る。材料が揃ったら、いよいよ工作。「せっかく流木を使うので、自然の風合いを活かして、できるだけクギやボルトなどを使わないで作りたいですよね。」

 材料の魅力を見極め、それを引き出すように作る。それが極意。

今回の材料

海岸で集めた材料は、大小の流木と板片。流木は表面が白くなっており、十分に乾燥したものを選びたい。板はできるだけ厚みがあり、平らなものがベストだ。ヒビなどが入っていると、すぐに割れてしまうので注意。

ソトメシを美味くする流木ライトテーブル

hand made table_01

木箱の一部を天板にして、脚は数本種類の流木を組み合わせて製作。流木は一部をカットしたが、できるだけ自然のままのカタチを活かしている。天板と脚を接続固定する留め具も流木をカットして使っているのがポイント。地ベタに座って、ソトメシを食べるのにちょうどいい、ウッドでアートなテーブルだ。

[1] 天板が水平になるように脚とのマッチングを見る

できるだけ流木の自然なカタチを活かすために、最小限の加工で済むような流木を探そう。天板が水平にならないとテーブルとしての機能性が悪いので、マッチングが大切だ。

[2] 流木の長さを整え、使い勝手のいい大きさにする

大きい流木は、ノコギリで切って大きさや長さを整えていく。また天板と脚の留め具に使う木も、適度な大きさに切っておく。脚は切り口の形状を考えて切らないと不自然になる。

[3] 麻ヒモを使えば、流木と自然にマッチする

流木と流木の接続は、天然の材料からできた麻ヒモを使うことで、木の風合いを引き立てることができる。ヒモで縛った後に、ボンドを染み込ませてやると固定できる。

[4] 荷重のかかる部分は木の留め具で固定する

天板と脚の接続部分は、もっとも荷重のかかる部分だ。木の留め具にキリで穴をあけて、そこに麻ヒモを通して脚と固定する。ある程度重いモノを載せても、簡単に壊れない。

[5] 作り手の創造性が光る逸品テーブルが完成!

うねった流木の枝が、このテーブルの景色。偶然で生まれたアートを眺めながら、ソトメシを食べたら、最高に贅沢な時間を過ごすことができるはず。

ビール缶のための3ポッドテーブル

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350ml缶のビールをちょっと置く……という使い方をイメージして作ったミニテーブル。天板は木製の牛乳箱の一部を利用。取っ手の穴に、3本の流木を入れて自立させている。落ちていた貝殻でアクセントを付け、より有機的なデザインに仕上げた。コッヘルやシェラカップなどを置くのもいい。

[1] 3本の流木で安定感のある脚を作る

同じような長さの流木を3本揃え、それを天板の穴に入れて安定するかどうかをチェックする。穴の位置が中央でない場合は、脚のバランスも均等ではないのがポイント。

[2] 麻ヒモで3本の脚を固定。2本ずつ固定するのがコツ

3本の流木を麻ヒモでまとめる。3本を一度に固定するのではなく、2本ずつをまとめていくと、より安定した脚が作れる。多少緩めにして、角度調整ができるようにしておく。

[3] 自分好みのデコレーションで飾るとよりアーティスティックに

最後に貝殻でワンポイントのアクセントを付けたら完成。ちょっとした差し色を入れても、いい感じに仕上がるはず。“やりすぎない”ことが美しい完成形につながる。

こんな場所に材料がある

流木は、モノが流れつきやすい場所で見つかる。入江になった場所は引き潮でモノが残りやすいので、そういった場所を重点的にチェックしよう。台風の後などは、特にいい「パーツ」が見つかる確率が高い。自然の樹木だけでなく、木製加工品の一部なども、組み合わせによっては使える。パーツは多めに集めておくのがコツだ。

匠のプロダクツ

左/Roll Table S-B

女子キャンパーのライフスタイルを考慮して、ザックに入れて気軽にフィールドに出かけるためのテーブル。脚を畳んで、クルクルと巻けばコンパクトに。バイクや自転車に積んでいくのにもちょうどいい。縦25.5×横30.5×高さ13㎝、収納時直径約10×長さ約31㎝。

右/U.L Rolltop Table

名前の通り、軽量コンパクトなウッドテーブル。天板を巻いて小さく収納できるので、ウルトラライトなトレッキングなどにピッタリ。ザックの中にいつも入れて持ち歩きたいアイテムだ。重量約290g。縦約20×横約34.5×高さ約8㎝、収納時は縦約5×横約35×高さ約5.7㎝。