【Vol.59】今こそ 現地調達燃料を 最大限に活かせる “焚火台”に 注目するべしー新説 焚火論ー

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焚火台こそ持続可能な野営を構築できるサバイバルギア

いまや、限られた環境および状況が重ならないと直火は難しい。仲の良い土地持ちの友人がいる→なかなかいない、近所に直火可能なキャンプ場や河原がある→年々少なくなっている、生命維持に焚火が必要な環境にいる→3日かけても街に戻れない野生環境などそうないし、行けない……となると、安全性やマナーを徹底してきた直火フリークにとっても”焚火台“という野営道具を再考しなければならない時なのだろう。とはいえ、我々無類の焚火好きにとって問題となるのは、果たして昨今続々と開発されている焚火台は”直火の下位互換“でしかないのかという点。無論、答えは否である。延焼リスク低減や焚火後の美観保持はもちろん、野営(生命維持)に必要な火力としても、これらは直火を上回る性能を持っている。燃料を運ばずに現地調達できる焚火ならではの利点も踏まえると、焚火台こそ生粋のサバイバルギアと言えるだろう。

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ワンバーナーレベルで 山旅や釣行などにも使える!?

昨今様々なブランドからリリースされている軽量なソロ焚火台なら、ワンバーナーの代替としても十分以上の力を発揮する。結晶化して自然に還ることのない消炭を捨てず(キャンプ場や河原が直火禁止になる主な理由)、しっかり再利用していけば山旅や釣行の心強い相棒となるだろう。

環境性能だけじゃない直火を上回る実用性を考察
焚火台を用いた野営の火床再考

古来より山行時の火力と言えば地面に直接火を熾す直火が定番だったが、現代ではそんな山塊自体が少なくなり、限られた人間しか山へ入らなくなった。当然、人間の生活と山が切り離されれば、それは生活を支える糧ではなく希少な自然遺産となり、環境(美観)を保全する方向へ動くのも十分に理解できる。我々はそんな人間社会と自然界の狭間で、最大限の楽しみを見つけるしかないのだ。そこで提案したいのがソロ焚火台の積極利用というわけである。

山旅・釣行を想定した 野営装備リスト

薄型収納の焚火台なら30Lのバックパックで事足りる!

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ソロ向けの軽量焚火台なら 装備は直火と変わらない!?

山ヤ、沢ヤ、釣り師が火力に焚火を用いる最大の理由は、何日山に篭ろうと大量の燃料を持ち運ばないで良いこと。その点は焚火台も変わらない。今現在ソロ向けに発売されている焚火台は軽量コンパクト性にも十分に磨きがかかり、他の野営装備を圧迫しないので、ちょっとの重量増以外はほぼ直火を想定した山行装備と変わらないのだ。ちなみにここでは焚火をリビングエリアに据えられる、かつその熱を暖房等にも最大限に利用できるタープ泊を想定している。

Equipment List

・TokyoCamp/焚き火台
・モンベル/グラナイト パック 30
・モンベル/チェーンスパイク
・モンベル/L.W.タープ
・ヘリコンテックス/スワグマンロール
・SOL/エスケープヴィヴィ O.Dグリーン
・ニーモ/スイッチバック レギュラー
・MSR/アルパインストアウェイポット 775CC

・大関/ワンカップ(カップのみ)
・マトリックスアイダ/ミニボウイ
・山萬/折りたたみノコギリ
・ニッシン/川師テンカラ
・メカニックスウェア/レザーオリジナルグローブ
・テンカラ道具一式
・パラコード・スリング類
・カッティングボード・箸
・コーヒー豆ほか嗜好品


 

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焚火台を最大限に活用するならタープ泊がおすすめ!

居住エリアから直接焚火にアクセスできるタープ泊は沢ヤ、釣り師の定番。焚火台からこぼれ落ちるのは灰のみなので、延焼リスクや環境へのインパクトも少ない。燃え残った炭はクッカーなどに入れて次回の焚火に再利用しよう。

CLOSE-UP GEAR

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mont-bell L.W.TARP[モンベル・L.W.タープ]

軽量性と耐久性を備えた新開発ナイロン使用の長方形型。保水しにくく伸びにくいため、垂れ下がりが少なくハリを維持できる。軽量で収納時はφ10×18.5cmとコンパクトさも見逃せない。1万7380円(税込)
問モンベル・カスタマー・サービス
☎06-6536-5740


 

直火以上の実用性を得た 焚火台テスト

玄人御用達の焚火型を再現できる軽量焚火台が山行にはベスト!

ひとえに焚火台と言っても、そのカタチは様々。どのモデルも一長一短あるが、最も汎用性に優れているのは直火における最も実用的な焚火型「ロングファイヤー」をそのまま再現できる焚火台だろう。ここでは焚火フリークの間で話題となっている費用対効果抜群の1台、「TokyoCamp」 の焚火台を用い、その実力を検証してみた。

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直火と変わらない感覚で ワイルドな焚火が楽しめる

IMPRESSION

2枚のステンレス板を組んだ火床と簡潔なパイプフレームという至極シンプルな構造が、その値段からは想像のできない強度を生み、それなりに大きな薪も安心してレイアウトできる。ほぼ平らで横長の火床はロングファイヤー型にも最適で、地面と同じ感覚で焚火が楽しめた。焚火台ならではの給気性やゴトク機能を踏まえれば、直火以上の実用性がある。

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■ 展開時 40×22×26cm
■ 収納時 344×22cm
■ 重量 965g

TokyoCamp TAKIBIDAI[トウキョウキャンプ・焚き火台]

コンパクトに折りたためて、約15秒で簡単に組み立てられる焚火台。大きな薪を使用可能で、空気の通りがよいため充分な火力が得られる。素材は耐久性の高いステンレス製。ソロからファミリーまで幅広い層に対応。4980円(税込) 問DRive https://tokyocamp.ooo/

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火床の両側面に突き出したゴトク設置用フレームが、ロングファイヤー型を構築する際にも薪のストッパーとなるので便利。意外に広い火床面積と相まって熾火のこぼれ落ちも防いでくれる。

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ゴトク設置用フレームは火床からそれなりに離れた(高い)位置にあるので、調理時に火力の強弱を調整しやすい。ゴトクはシンプルな軽量パイプ製だが、使い勝手も十分に良い。

POINT

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A4薄型収納で邪魔にならない

最近の焚火台はバックパックへの収納性もよく考えられており、同焚火台も薄型のA4サイズに収まる。スリーピングマットと同感覚でバックパックの背面側に差し込めるのが大きな魅力だ。