食べられる物は意外と近くにあるものだ。見逃しているか? 知らないか? なのだ。面倒くさがらずに挑戦してみよう。思いもよらぬ美味しい素材、料理に出会えるかもしれない。今回はどんな素材でも合う中華料理に挑戦だ。
レポート・奥山英治
「触らないと何もわからない」をモットーに、生き物や自然遊びを中心にTVや本・イベン トなどで自然の素晴らしさを教えている。
身近な自然素材を利用して中華料理に挑戦してみた!
「その辺のものでちゃっちゃっと中華料理を作ってください!」って、編集部に頼まれた。「はい ! やってみます」と言ったものの……中華料理が頭に浮かばない。何を作ればいいんだ? ふむ、何が採れるかだな。食べられるものはどこにでもあるが、それが美味いか不味いかは人それぞれだ。だって毒がない限りはなんでも食べられるわけだからね! しかし、旬ってのも絡んでくるし。ま〜山でもうろつきながら考えるか。
目にとまったものはヤマノイモ。本来ならヤマノイモを掘り、なにかに利用したかったが、まだ時期が早かった! 掘っても青い味だ。仕方なくムカゴにした。今度は海だ! 上海蟹が頭の中に浮かんで、親戚のモクズガニを捕まえに出かけたが、シーズンなのに小さいのが数匹でどうにもカッコがつかない。こうなりゃノコギリガザミに急遽変更。川に出かけここならなんでも食えると、大きなニゴイを釣り、これをコイの甘酢あんかけ風に仕上げようと考えたが、釣れるものは小さく結局フナで代用だ。
自然界はそう簡単に事を運ばせてくれないものだ。苦戦したが、結果はまずまず。コツは丁寧に作ること。水物はちゃんと泥吐きを濁りがなくなるまで水をなんども換える。こうすると淡水魚の泥臭さが抜ける。ザリガニも尻尾にあるワタを丁寧に取り除くとかなり違う。親に今回のエビチリを出したら何にも言わず完食した。意外だったのはシュウマイだ。イメージ とは全く違ったが、つなぎに入れたニゴイやヤマノイモ全てがマッチした。エビは香りも良かった。身近にあるもので作った中華料理、よかったら試してみて!
RECOMMENDこちらの記事も人気です。
-
<vol.42>サバイバル愛好家・カメ五郎が林を歩けば食料が見つかる 身…
-
<vol.29>豊富な食材を戴く 木の実の食べ方
-
<vol.74>身近で簡単にできる食料採集法 ガサガサ漁完全マスターガイド
-
<vol.42>野食フリークが通う食料獲得率抜群のスポットとは? おいし…
-
<vol.38>昆虫食研究会がパクチー好き永遠の疑問を解明!? カメムシ…
-
<vol.74>ホモ・サピエンスのDNAに最も適した野食とは!? 縄文食…
-
<vol.74>野食の第一歩は飲料にして楽しむ! 野飲ガイド
-
<vol.35>漁業権フリーのホットスポットを狙え! 近所の川は天然食材…